シリーズ「パフォーミング・ライブラリー」第2回ワークショップを実施しました
2021年12月4日(土)に実施された第2回ワークショップの様子をご報告します。
学術情報館にて、book pick orchestra代表の川上洋平さんをお招きし、シリーズ「パフォーミング・ライブラリー」第2回 workshop by book pick orchestraを開催しました。
選書家/ブックセレクターの川上さんは、個人に対する選書から、東京では青山、渋谷、六本木、銀座、新宿などのオフィス、美術館やホテルに合わせた選書までされています。
また、美術館、百貨店、ギャラリーなどでは、選書にとどまらず、人と本をつなぐ体験までデザイン・企画されています。
今回のテーマは、「本と人をつなぐことから、新たな関係性が生まれる」。
参加者の皆さんは内容や形式関係なく、思い思いのお気に入りの1冊を持ち寄り、本と自分の関係を、川上先生が用意した5つのテーマに沿ってインタビューを行い、年齢や性別等の表面的な部分だけでなく、価値観や日々の生活等の見えづらい内面的な部分も書き出し、人と人の「つながり」を発見していくというものでした。
地域の方々、学生、司書や教職員など14名が参加。中には遠く県外から来られた方も。
前半は、皆さんがあらかじめ持ってきたお気に入りの1冊を手に取り、3人1組のグループで、5つのテーマに沿って思いおもいの体験を語り合いました。
後半では、二人一組のペアになってインタビューで出てきた、自分と本のキーワードで共通点を探しあい、共通点を紙に一枚ずつ書き出しました。本の内容だけでなく、自分の学生時代や、過去の経験などが相手と相手の本と自分が結びつき、関係なさそうな本でも、相手とのつながりを実感できました。
最後に、参加者全員の本と書き出した紙を並べることで、小説、啓発本、絵本等、内容に共通点がないように見えるものでも、本と人を通すことで何かしらの人と人の「つながり」があるように見え始めてきました。
参加者の中には、「最後に改めて本を並べ、皆で見てみる瞬間が圧巻でした。今まで話したことのない方と、話したことのない話題を話せるのがとっても楽しかった。」「満足の半分は内容、半分は学生、大学関係者との触れ合いが楽しかった。ただ、4時間休息なしは、ちょっときつかった。」「川上さんから『この本をおすすめしたい人は?という質問に回答したあなたと同じような境遇の人に、その本を勧める』というのを聞いて、確かに!!悩んでる本人はその本を読むと解決するなんて思ってないから、買おうとしない!!と思ったのが衝撃だった。」など、感想をいただきました。