シリーズ「パフォーミング・ライブラリー」第9回 トーク・イベント「語り継がれる踊り 黒沢美香とは誰だったのか」が 開催されました!
シリーズ「パフォーミング・ライブラリー」第9回:トーク・イベント「語り継がれる踊り 黒沢美香とは誰だったのか」が11月9日に開催されました。
この企画は、日本のダンス界に絶大な影響をのこした孤高の舞踊家、故黒沢美香さんの活動をふり返り、彼女の軌跡を語り継ごうというトーク・イベントです。
パネリストには黒沢さんと長年活動を共にした舞踊家の平松み紀さんと舞踊制作・コーディネーターの平岡久美さん、そして彼女と互いを高めあうアーティスト仲間だった振付・演出家、舞踊家、映像作家の余越保子さんをお迎えし、充実の時間となりました。
また、黒沢さんと実際に面識のある方々ふくめ県外からもたくさんのお客様にお越しいただき、改めて黒沢さんの残した影響の大きさをうかがい知ることができました。
トークでは、パネリストの方々それぞれの黒沢さんとの出会いや、お稽古場でダンサーたちにかけた言葉、秘蔵の舞台映像、そして黒沢さんが数々の作品に託された思いなどが少しづつ紐解かれていきましたが、そのどれもが強烈なインパクトをもったエピソードばかりで、黒沢美香さんというアーティストを知らないお客様にも、彼女の存在が人々の中に今でも息づいていることが伝わったのではないかと思います。
いくらそれがシンプルであっても全ての「動き」に対し決して妥協を許さない姿勢や、こだわりを持ち舞台に立つ姿それ自体が見るものに衝撃を与えたという事実を生き生きとした言葉で語っていただき、トークを聞く私たちの中にも黒沢美香さんという存在が徐々に立ち現れていくような思いがしました。
また劇場ではなく図書館という場でダンスについて思いをめぐらせることで、その場で起こっては儚く消えていくダンスという芸術をどのようにアーカイブしていくか、そして独自のダンスを徹底して追求し続けた孤高の舞踊家の残した作品をどう踊り継ぐかという問題も提起され、未来に向けて実りの多いイベントとなりました。
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